法定労働時間と所定労働時間とは?社労士試験の重要ポイントを徹底解説

2026年度の社労士試験合格を目指す皆さん、こんにちは!今回は労働基準法の最重要項目のひとつ、「法定労働時間」と「所定労働時間」について、試験で問われるポイントを徹底的に解説します。この2つの違いを正確に理解することが、得点アップの鍵となります。

法定労働時間と所定労働時間の定義

  • 法定労働時間(ほうていろうどうじかん)とは 労働基準法で定められた、労働時間の上限のことです。原則として、「1日8時間、1週40時間」と定められています。使用者は、これを超えて労働者を労働させることは原則としてできません。

  • 所定労働時間(しょていろうどうじかん)とは 会社(使用者)が就業規則や労働契約で独自に定めた、始業時刻から終業時刻までの時間から、労働基準法第34条に定められた休憩時間を除いた労働時間のことです。所定労働時間は、法定労働時間の範囲内で設定しなければなりません。

これらの用語の直接的な定義条文は、今回提示された参考法令データには含まれていません。しかし、労働基準法第34条で「労働時間が(中略)八時間を超える場合」と規定されていることや、第36条で「労働時間を延長」する場合の手続きが定められていることから、法律によって労働時間の上限(=法定労働時間)が定められていることがわかります。詳細は最新の法令を確認してください。

法定労働時間と所定労働時間のポイント

試験対策上、最も重要なのは両者の関係性と、それによって生じる「残業」の扱いの違いです。

ポイント1:必ず「所定労働時間 ≦ 法定労働時間」 会社が定める所定労働時間は、法律の上限である法定労働時間を超えることはできません。例えば、所定労働時間を「1日9時間」と定めることは違法です。

ポイント2:残業は2種類ある 残業(時間外労働)には、以下の2種類があることを理解しましょう。

  1. 法定内残業:所定労働時間を超えているが、法定労働時間(1日8時間)の範囲内の残業。
    例)所定労働時間が7時間の会社で、1時間残業して合計8時間働いた場合。
  2. 法定外残業(時間外労働):法定労働時間(1日8時間)を超えた残業。
    例)所定労働時間が7時間の会社で、2時間残業して合計9時間働いた場合、8時間を超えた1時間分が該当します。

ポイント3:36協定が必要なのは「法定外残業」 労働基準法第36条に定められている、いわゆる**36協定(さぶろくきょうてい)**の締結・届出が必要になるのは、法定労働時間を超えて労働させる「法定外残業」の場合です。「法定内残業」をさせるだけであれば、36協定は必要ありません(ただし、就業規則等に時間外労働を命じることができる旨の定めは必要です)。

【覚え方のコツ】

  • 定労働時間:律で定められた上限
  • 定労働時間:会社(事業)が定めた時間

このように漢字と意味を関連付けると覚えやすくなります。

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具体例で理解する法定労働時間と所定労働時間

具体例で2つの残業の違いを見ていきましょう。

【ケース1】所定労働時間が7時間の会社(始業9:00, 終業17:00, 休憩1時間)

この会社の法定労働時間は1日8時間です。 ある労働者が19:00まで残業した場合、労働時間は合計9時間(実働7時間+残業2時間)となります。

  • 17:00~18:00の1時間

    • 所定労働時間(7時間)は超えているが、法定労働時間(8時間)の範囲内。
    • 法定内残業
    • 割増賃金の支払いは法律上義務付けられていません(会社の規定によります)。
  • 18:00~19:00の1時間

    • 法定労働時間(8時間)を超えている。
    • 法定外残業(時間外労働)
    • 36協定が必要であり、法律で定められた割増率以上の割増賃金の支払いが必要です。

【ケース2】所定労働時間が8時間の会社(始業9:00, 終業18:00, 休憩1時間)

この会社では「所定労働時間=法定労働時間」です。 ある労働者が19:00まで残業した場合、労働時間は合計9時間(実働8時間+残業1時間)となります。

  • 18:00~19:00の1時間
    • 所定労働時間(8時間)を超えた時点で、同時に法定労働時間(8時間)も超える。
    • 法定外残業(時間外労働)
    • この会社には「法定内残業」という概念は存在しません。終業時刻後の残業はすべて法定外残業となります。

試験対策:ひっかけに注意!

社労士試験では、これらの定義を混同させる問題が頻出します。

ひっかけ1:「所定労働時間を超えたので、36協定が必要である」→ × 36協定が必要なのは、あくまで「法定労働時間」を超えて労働させる場合です。ケース1のように、所定労働時間を超えても法定労働時間内であれば、36協定は不要です。この違いを明確に区別しましょう。

ひっかけ2:「法定内残業には、法律上、割増賃金の支払い義務がある」→ × 割増賃金の支払いが法律で義務付けられているのは「法定外残業」「休日労働」「深夜労働」です。法定内残業に対する賃金の支払いは、通常の労働時間に対する賃金単価で計算すれば法律上は問題ありません。ただし、就業規則で割増しを定めている場合は、その定めに従う必要があります。

ひっかけ3:「休憩時間は終業時刻後にまとめて与えることができる」→ × 労働基準法第34条では、休憩時間は「労働時間の途中」に与えなければならないと規定されています。始業前や終業後に与えることは認められません。

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よくある質問

Q: 所定労働時間が法定労働時間より短いのはなぜですか?

A: 法定労働時間はあくまで法律で定められた「上限」です。そのため、使用者はその上限を超えない範囲で、自由に所定労働時間を設定することができます。例えば、従業員のワークライフバランスを考慮して1日の所定労働時間を7時間30分にしたり、短時間勤務制度を導入したりすることが可能です。

Q: 労働基準法第36条で定める「労働時間を延長」とは、法定労働時間と所定労働時間のどちらを指しますか?

A: 労働基準法第36条でいう「労働時間を延長」とは、法定労働時間を超える場合を指します。したがって、36協定の締結・届出が必要となるのは、法定労働時間を超えて労働させる場合です。所定労働時間を超えても法定労働時間内である「法定内残業」については、36協定の締結・届出は法律上必要ありません。ただし、法定内残業をさせるためには、その旨が就業規則等に定められている必要があります。

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※ この記事は2026年度社労士試験の法令に基づいて作成されています。法改正により内容が変更される場合があります。最新情報はe-Gov法令検索でご確認ください。

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公開日: 2026/2/2 / 更新日: 2026/4/24

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