短時間労働者の適用要件とは?社労士試験の重要ポイントを徹底解説

2026年度の社労士試験合格を目指す皆さん、こんにちは!今回は、健康保険法の重要テーマである「短時間労働者の適用要件」について、最新の法改正情報を踏まえて分かりやすく解説します。特に2024年10月からの適用拡大は試験で狙われやすいポイントですので、しっかり押さえましょう。

短時間労働者の適用要件の定義

短時間労働者の適用要件とは、パートタイマーやアルバイトなど、正社員より労働時間の短い労働者が健康保険・厚生年金保険の被保険者となるための条件のことです。

原則として、1週間の所定労働時間および1ヶ月の所定労働日数が、同じ事業所で同様の業務に従事している通常の労働者(正社員など)の4分の3以上である場合、被保険者となります。 [17]

しかし、この「4分の3基準」を満たさない場合でも、以下の要件をすべて満たすことで被保険者となる特例があります。 [10] これが、いわゆる「社会保険の適用拡大」の対象者です。

短時間労働者の適用要件のポイント

試験対策上、特に重要なのが「4分の3基準」を満たさない場合の特例要件です。2024年10月からの法改正内容を正確に覚えましょう。 [7]

【特例の適用要件(以下のすべてを満たす必要あり)】 [2, 9]

  1. 週の所定労働時間が20時間以上であること

    • 雇用契約書などで定められた、残業を含まない通常の労働時間で判断します。 [2, 6]
  2. 月額賃金が8.8万円以上であること

    • 「所定内賃金」で判断します。残業代、賞与、通勤手当、家族手当などは含みません。 [2]
  3. 雇用期間が2ヶ月を超える見込みがあること

    • 当初の雇用期間が2ヶ月以内でも、雇用契約書に更新規定がある場合などは見込みありと判断されます。 [2, 16]
  4. 学生でないこと

    • ただし、夜間大学や定時制、休学中の学生は適用対象となります。 [2]
  5. 特定適用事業所等に勤務していること

    • 特定適用事業所: 同一事業主の適用事業所における厚生年金保険の被保険者数が51人以上の事業所(2024年10月〜)。 [1, 2] この「51人」という数字は必ず覚えましょう。
    • 任意特定適用事業所: 被保険者数が50人以下でも、労使の合意に基づき適用拡大の申し出をした事業所。 [2, 17]
    • 国・地方公共団体に属する事業所: 規模にかかわらず適用されます。 [2]

覚え方のコツ

適用拡大の要件は「20時間、8.8万、2ヶ月超、学生じゃない、51人以上」とキーワードで覚えましょう。特に企業規模要件は、501人以上 → 101人以上 → 51人以上と段階的に拡大されてきた経緯があるため、2026年試験では「51人以上」が正解となることを強く意識してください。 [9]

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具体例で理解する短時間労働者の適用要件

【ケース1】

  • 勤務先:従業員60人の株式会社
  • Aさん:時給1,200円、週の所定労働時間25時間、月収約12万円、雇用期間の定めなし、大学には通っていない

この場合、Aさんは週の所定労働時間が25時間(20時間以上)、月額賃金も8.8万円以上、雇用期間も2ヶ月を超える見込みがあり、学生ではありません。勤務先の従業員数が60人(51人以上)であるため、特定適用事業所に該当します。 [1, 7] したがって、Aさんは健康保険の被保険者となります。

【ケース2】

  • 勤務先:従業員30人の個人経営の飲食店
  • Bさん:週の所定労働時間35時間(正社員は40時間)

Bさんの週の所定労働時間は、正社員の4分の3(30時間)以上です。この場合、勤務先の従業員数やBさんの賃金額などに関わらず、原則通り「4分の3基準」で判断され、被保険者となります。

試験対策:ひっかけに注意!

社労士試験では、要件の細かい部分を問う「ひっかけ問題」が頻出します。

  • 賃金の範囲: 「月額8.8万円」に通勤手当や残業代は含まれないことを覚えておきましょう。 [2] 問題文に「通勤手当を含めると月収9万円になる」といった記述があれば、それは要件を満たさない可能性が高いです。
  • 企業規模のカウント方法: 特定適用事業所の「51人以上」という被保険者数は、フルタイムの労働者と、週の労働時間・日数がフルタイムの4分の3以上の労働者の合計でカウントします。 [1] ここに、適用拡大の対象となる短時間労働者自身は含めません。
  • 4分の3基準との関係: 適用拡大の要件は、あくまで「4分の3基準」を満たさない労働者のための特例です。4分の3基準を満たしていれば、他の要件に関係なく被保険者となる点を混同しないようにしましょう。
  • 雇用期間: 「雇用期間が2ヶ月を超える見込み」という点がポイントです。契約期間が1ヶ月でも、契約書に「更新する場合がある」と記載されていれば、見込みありと判断されることがあります。 [16]

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よくある質問

Q: 2つの会社でアルバイトをしており、合計の労働時間は週25時間になります。この場合、社会保険に加入できますか?

A: いいえ、加入できません。適用要件は1つの事業所における労働時間や賃金で判断されます。複数の事業所での勤務時間を合算することはありません。 [8]

Q: 賃金が月によって変動し、8.8万円を下回る月がありました。すぐに資格を失いますか?

A: いいえ、すぐに資格を喪失するわけではありません。資格取得の判断は、あくまで雇用契約上の所定内賃金に基づきます。ただし、恒常的に8.8万円を下回るような契約内容の変更があった場合は、資格を喪失する可能性があります。詳細は最新の法令を確認してください。

Q: 従業員50人の会社で働いています。2024年10月以降も社会保険には加入できないのでしょうか?

A: はい、原則として特定適用事業所には該当しないため、4分の3基準を満たさない限り加入対象とはなりません。 [8] ただし、会社が従業員の過半数の同意を得て「任意特定適用事業所」となる申し出をすれば、51人未満の企業でも適用拡大の対象者として加入することが可能になります。 [2, 17]

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※ この記事は2026年度社労士試験の法令に基づいて作成されています。法改正により内容が変更される場合があります。最新情報はe-Gov法令検索でご確認ください。

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公開日: 2026/3/3 / 更新日: 2026/4/24

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