健康保険の保険料率とは?社労士試験の重要ポイントを徹底解説

健康保険の保険料率の定義

健康保険の保険料率(けんこうほけんのほけんりょうりつ)とは、被保険者の標準報酬月額および標準賞与額に乗じて健康保険料を算出するための率です。健康保険法第160条〜第162条に規定されています。

保険料率は、保険者が**協会けんぽ(全国健康保険協会健康保険組合**かによって決定方法が大きく異なります。

健康保険の保険料率のポイント

1. 協会けんぽの保険料率

協会けんぽの一般保険料率は以下の特徴があります。

  • 都道府県ごとに設定される(各都道府県の医療費水準を反映)
  • 範囲: 1000分の30〜1000分の130の範囲内で厚生労働大臣が決定
  • 全国平均は約**100/1000(10%)**前後
  • 毎年度、協会けんぽの運営委員会の議論を経て決定

2. 健康保険組合の保険料率

健康保険組合は、組合の財政状況に応じて独自の保険料率を設定できます。

  • 範囲: 1000分の30〜1000分の130
  • 組合会の議決により決定し、厚生労働大臣の認可を受ける
  • 財政が健全な組合は協会けんぽより低い料率を設定できる
  • 付加給付(法定給付に上乗せする独自給付)を行う組合は、その分保険料率が高くなる場合がある

3. 介護保険料率

40歳以上65歳未満の被保険者(第2号被保険者)は、一般保険料率に加えて介護保険料率が上乗せされます。

  • 協会けんぽ: 全国一律の介護保険料率(厚生労働大臣が定める)
  • 健康保険組合: 組合独自の介護保険料率を設定可能

健康保険料 = 標準報酬月額 ×(一般保険料率 + 介護保険料率)

4. 負担割合

| 保険者 | 事業主負担 | 被保険者負担 | |--------|----------|------------| | 協会けんぽ | 折半(50:50) | 折半(50:50) | | 健康保険組合 | 規約で定める(最大で事業主が多く負担可能) | 規約で定める |

重要: 協会けんぽは必ず折半ですが、健康保険組合は規約により事業主の負担割合を被保険者より多くすることができます。ただし、被保険者の負担を事業主より多くすることはできません。

5. 保険料率の変遷と特例

  • 協会けんぽの保険料率は2009年(平成21年)から都道府県別に移行
  • 激変緩和措置として、急激な保険料率の変動を抑える経過措置が設けられた
  • 船員保険から移行した被保険者については特別の保険料率(疾病任意継続保険料率)が適用される場合がある

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具体例で理解する健康保険の保険料率

【設例】 N氏(45歳)は東京都の協会けんぽ加入事業所で勤務。標準報酬月額30万円。 東京都の一般保険料率: 100/1000(10%)、介護保険料率: 16/1000(1.6%)

  1. 一般保険料: 30万円 × 100/1000 = 30,000円
  2. 介護保険料: 30万円 × 16/1000 = 4,800円
  3. 合計保険料: 30,000円 + 4,800円 = 34,800円
  4. 折半負担: 事業主17,400円 + N氏17,400円

試験対策:ひっかけに注意!

  • 都道府県別は協会けんぽのみ: 健康保険組合の保険料率は都道府県別ではなく、組合ごとに設定
  • 負担割合の違い: 協会けんぽは「折半」固定、健保組合は「事業主を多くできる」(逆は不可)
  • 介護保険料率の加算: 40歳未満・65歳以上は介護保険料率が上乗せされません
  • 上限と下限: 協会けんぽ・健保組合とも1000分の30〜130の範囲。この範囲を超える保険料率は設定できません
  • 厚生年金の保険料率との混同: 厚生年金は全国一律183/1000で固定。健康保険は変動する点が異なります

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よくある質問

Q: 健康保険組合の保険料率が協会けんぽより低い場合はありますか?

A: はい、財政が健全な健康保険組合では、協会けんぽの都道府県別料率よりも低い保険料率を設定しているケースがあります。これが健康保険組合の大きなメリットの一つです。ただし、近年は高齢者医療への拠出金負担が増加しており、協会けんぽと同水準またはそれ以上の組合も増えています。

Q: 賞与にも同じ保険料率が適用されますか?

A: はい、標準賞与額に対しても同じ一般保険料率と介護保険料率が適用されます。ただし、標準賞与額には年度累計573万円の上限があります。

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※ この記事は2026年度社労士試験の法令に基づいて作成されています。法改正により内容が変更される場合があります。最新情報はe-Gov法令検索でご確認ください。

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公開日: 2026/4/24 / 更新日: 2026/4/24

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