雇用保険の適用除外とは?社労士試験の重要ポイントを徹底解説

雇用保険の適用除外の定義

雇用保険の適用除外とは、労働者を雇用する事業(適用事業)で働いていても、特定の要件に該当することにより、雇用保険の被保険者とならないことを指します。 これは雇用保険法第6条に定められており、試験対策上、正確な理解が不可欠です。

具体的には、以下のいずれかに該当する者は、原則として雇用保険の適用が除外されます。

  1. 1週間の所定労働時間(しょていろうどうじかん)が20時間未満である者
  2. 同一の事業主の適用事業に継続して31日以上雇用されることが見込まれない者
  3. 季節的に雇用される者で、4か月以内の期間を定めて雇用されるか、または1週間の所定労働時間が30時間未満である者
  4. 学校教育法に規定する学校の学生または生徒(いわゆる昼間学生)
  5. 船員法に規定する船員で、特定の漁船に乗り組むために雇用される者(1年を通じて雇用される場合を除く)
  6. 国、都道府県、市町村などの事業に雇用される者のうち、離職した場合に受ける諸給与の内容が雇用保険の給付内容を上回ると認められる者

【法改正情報】 2028年10月1日から、雇用保険の適用範囲が拡大され、適用除外となる労働時間の要件が「1週間の所定労働時間が20時間未満」から「10時間未満」に変更される予定です。 2026年度の試験では現行法が問われますが、将来的な改正動向として頭に入れておきましょう。

雇用保険の適用除外のポイント

社労士試験で特に狙われやすいのは、労働時間、雇用期間、そして学生に関する要件です。以下のポイントを確実に押さえましょう。

ポイント1:労働時間と雇用期間の「2つのカベ」

適用除外の判断で最も基本的なのが、以下の2つの要件です。

  • 「週20時間のカベ」: 1週間の所定労働時間が20時間未満の者は適用除外です。
  • 「31日以上のカベ」: 31日以上継続して雇用される見込みがない者は適用除外です。

この2つの要件は「かつ」ではなく「または」の関係です。つまり、どちらか一方でも満たせば適用除外となります。例えば、週30時間働く契約でも、雇用期間が2週間であれば適用除外です。

覚え方のコツ:「未満(20時間)」と「見込みなし(31日)」がキーワードです。数字とセットで覚えましょう。

ポイント2:「学生」の範囲を正確に理解する

「学生は適用除外」と単純に覚えるのは危険です。適用除外となるのは、原則として昼間学生です。 したがって、以下の学生は適用要件(週20時間以上、31日以上の雇用見込み)を満たせば被保険者となります

  • 夜間学部や定時制課程の学生
  • 通信教育の学生
  • 休学中の学生
  • 卒業見込証明書があり、卒業後も同じ事業所で勤務する予定の学生

ポイント3:季節的雇用の特例

季節的業務(例:スキー場のインストラクター、農作物の収穫作業など)に従事する労働者は、通常の労働者とは異なる基準で判断されます。 以下のいずれかに該当すると適用除外となります。

  • 4か月以内の期間を定めて雇用される
  • 1週間の所定労働時間が20時間以上30時間未満である

逆に言えば、季節的雇用であっても「雇用期間が4か月を超え、かつ、週の所定労働時間が30時間以上」であれば、短期雇用特例被保険者(たんきこようとくれいひほけんしゃ)として雇用保険の対象となります。

雇用保険の適用除外」― 雇用保険の数字、覚えてる?

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具体例で理解する雇用保険の適用除外

  • ケース1:短時間アルバイト

    • 大学生Aさんは、カフェで週15時間(1日5時間×週3日)のアルバイトをしています。
    • 適用除外:1週間の所定労働時間が20時間未満のため。
  • ケース2:短期のイベントスタッフ

    • Bさんは、2週間の期間限定イベントで、週40時間の契約で働きました。
    • 適用除外:雇用期間が31日未満であり、継続して31日以上雇用される見込みがないため。
  • ケース3:夜間学生のアルバイト

    • 夜間大学に通うCさんは、昼間に運送会社で週30時間のアルバイトをしています。
    • 被保険者となる:夜間学生は適用除外とならず、労働時間・雇用見込みの要件を満たしているため。

試験対策:ひっかけに注意!

  • ひっかけ1:「雇用契約が30日」は適用除外?

    • 「31日以上雇用されることが見込まれない」が要件です。 契約期間が「30日」や「1か月」の場合でも、契約書に「更新する場合がある」といった記載があれば、「31日以上雇用される見込みがある」と判断され、被保険者となる可能性があります。 契約期間の満了日だけでなく、更新の有無まで確認することが重要です。
  • ひっかけ2:取締役はすべて適用除外?

    • 法人の代表取締役や役員は、原則として労働者ではないため適用除外です。 しかし、部長を兼務するなど、従業員としての身分も併せ持ち、労働者的性格が強い「兼務役員」は、雇用関係が明確であれば被保険者となる場合があります。
  • ひっかけ3:65歳以上の労働者

    • かつては65歳に達した日以後に新たに雇用される者は適用除外でしたが、法改正によりこの規定は廃止されました。現在は、年齢にかかわらず要件を満たせば「高年齢被保険者(こうねんれいひほけんしゃ)」として雇用保険の対象となります。

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よくある質問

Q: 複数の事業所でアルバイトを掛け持ちしています。労働時間は合算されますか?

A: いいえ、合算されません。雇用保険の適用は、それぞれの事業所(雇用契約)ごとに判断されます。例えば、A社で週15時間、B社で週10時間働いていても、どちらの事業所でも週20時間未満であるため、原則としてどちらの雇用保険の被保険者にもなりません。

Q: 試用期間中は雇用保険に加入しなくてもよいですか?

A: いいえ、試用期間中であっても、1週間の所定労働時間が20時間以上で、31日以上雇用される見込みがあれば、雇い入れの日から被保険者となります。試用期間であることを理由に適用除外にはなりません。

Q: 外国人労働者も雇用保険の適用除外の対象になりますか?

A: はい、国籍にかかわらず、日本人と同様に雇用保険法が適用されます。 したがって、1週間の所定労働時間が20時間未満であるなど、適用除外の要件に該当する外国人労働者は被保険者となりません。

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※ この記事は2026年度社労士試験の法令に基づいて作成されています。法改正により内容が変更される場合があります。最新情報はe-Gov法令検索でご確認ください。

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公開日: 2026/3/26 / 更新日: 2026/4/24

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