保険料率とは?社労士試験の重要ポイントを徹底解説

保険料率の定義

保険料率(ほけんりょうりつ)とは、厚生年金保険の保険料を計算するために、被保険者の標準報酬月額(ひょうじゅんほうしゅうげつがく)および標準賞与額(ひょうじゅんしょうよがく)に乗じる率のことです。厚生年金保険法第81条で定められています。

2026年度の試験対策として、まず押さえるべきは、現在の厚生年金保険の保険料率が**18.3%(1000分の183)**であるという点です。 この料率は、年金制度改正に基づき2004年(平成16年)から段階的に引き上げられてきましたが、2017年(平成29年)9月を最後に引き上げが終了し、以降は18.3%で固定されています。

保険料率のポイント

社労士試験で問われる保険料率の重要ポイントは以下の3つです。この3点を押さえるだけで、多くの問題に対応できます。

ポイント1:保険料率は「18.3%」で固定

厚生年金保険料率は、現在**18.3%**で固定されています。 この数字は必ず暗記してください。覚え方としては、「いやみ(18.3)な保険料」という語呂合わせが有名です。法改正で段階的に引き上げられてきた経緯がありますが、現在は固定されているという点をしっかり理解しましょう。

ポイント2:保険料は「労使折半」

算出された保険料は、被保険者(従業員)と事業主(会社)が半分ずつ負担します。 これを**労使折半(ろうしせっぱん)といい、試験では頻出のキーワードです。具体的には、被保険者と事業主がそれぞれ9.15%**ずつを負担することになります。

ポイント3:すべての被保険者で「一律」

厚生年金保険の被保険者は、民間企業の会社員である第1号厚生年金被保険者、国家公務員・地方公務員の第2号・第3号厚生年金被保険者、私立学校教職員の第4号厚生年金被保険者と種別が分かれていますが、保険料率はいずれの種別でも**一律18.3%**です。

保険料率」― 厚年の加給年金、条件を覚えてる?

全問解説付き・無料の社労士過去問アプリ

いますぐ過去問を解くApp Store / Google Play 対応

具体例で理解する保険料率

具体例を見てみましょう。標準報酬月額が30万円の会社員Aさんの場合、1ヶ月の厚生年金保険料は以下のように計算されます。

  1. 保険料の総額を計算 標準報酬月額 × 保険料率 = 保険料総額 300,000円 × 18.3% = 54,900円

  2. 本人負担額と事業主負担額を計算(労使折半) 保険料総額 ÷ 2 = それぞれの負担額 54,900円 ÷ 2 = 27,450円

この結果、Aさんの給与からは毎月27,450円が厚生年金保険料として天引きされ、会社も同額の27,450円を負担し、合計54,900円を国に納付することになります。

試験対策:ひっかけに注意!

保険料率の論点は、他の制度との違いを問う「ひっかけ問題」が出題されやすい分野です。以下の点に注意してください。

  • 国民年金保険料との混同 国民年金の保険料は、所得にかかわらず全員が同じ額を納める「定額保険料」です。一方、厚生年金保険料は、給与や賞与の額に応じて保険料が決まる「報酬比例」です。この違いは基本的ながら、意外と混同しやすいので注意しましょう。

  • 健康保険料率との混同 健康保険の保険料率(協会けんぽの場合)は、全国一律ではなく、都道府県ごとに異なります。 また、毎年見直しが行われます。 対して、厚生年金保険料率は全国一律で、かつ18.3%で固定されているという点を明確に区別してください。

  • 保険料免除規定との関係 産前産後休業期間中や育児休業期間中の被保険者は、本人負担分・事業主負担分ともに保険料が免除されます。これは労使折半の原則とは異なる取り扱いとなるため、関連知識として押さえておきましょう。

ここまでの知識、過去問で試してみませんか?

読んだ内容がそのまま出題されます。解説付きで理解度を確認できます。

よくある質問

Q: なぜ厚生年金の保険料率は18.3%で固定されているのですか?

A: これは、2004年(平成16年)の年金制度改正で、将来の保険料負担が過重になることを避けるため、あらかじめ保険料率の上限を法律で定めたからです。保険料率を18.3%で固定し、その範囲で給付水準を自動的に調整する「マクロ経済スライド」という仕組みが導入されています。

Q: 賞与(ボーナス)からも同じ保険料率で保険料が引かれるのですか?

A: はい、その通りです。毎月の給与から算定される「標準報酬月額」だけでなく、賞与から算定される「標準賞与額」に対しても、同じ18.3%の保険料率が適用されます。 そして、その保険料を労使で折半して負担します。

この用語に関連する過去問に挑戦

この用語の理解度をチェックしましょう。社労士過去問クイズアプリで関連する過去問を解くことができます。

過去問に挑戦する


※ この記事は2026年度社労士試験の法令に基づいて作成されています。法改正により内容が変更される場合があります。最新情報はe-Gov法令検索でご確認ください。

保険料率」の理解度をチェック

社労士過去問クイズ 2026

社労士過去問クイズ 2026 - AI解説機能のアプリ画面
腕試しこの用語から出題

なぜ厚生年金の保険料率は18.3%で固定されているのですか?

厚生年金保険法だけで120問以上
全問解説付き・完全無料
2026年試験対応

公開日: 2026/3/11 / 更新日: 2026/4/24

厚生年金保険法の他の記事

厚生年金基金とは?制度の経緯と存続基金

厚生年金基金(こうせいねんきんききん)とは、企業が単独または複数で設立する法人である制度です。厚生年金保険法第9章に規定されています。重要: 2014年(平成26年)4月の法改正により、厚生年金基金の新規設立は禁止されました。社労士試験で問われる要件やポイントを具体例とともに解説します。

養育期間みなし措置とは?年金額を守る仕組み

養育期間の従前標準報酬月額みなし措置(よういくきかんのじゅうぜんひょうじゅんほうしゅうげつがくみなしそち)とは、3歳未満の子を養育する被保険者の標準報酬月額が、養育前よりも低下した場合にを解説します。社労士試験で問われる要件やポイントを具体例とともに解説します。

支給停止調整額とは?在職老齢年金の計算

支給停止調整額(しきゅうていしちょうせいがく)とは、在職老齢年金の仕組みにおいて支給される制度です。厚生年金保険法第46条に規定されています。支給停止調整額のポイント1. 支給停止調整額の額支給停止調整額は現在50万円です(2024年度〜)。

障害者特例とは?適用要件と44年特例との違い

障害者特例(しょうがいしゃとくれい)とは、特別支給の老齢厚生年金の受給権者である制度です。厚生年金保険法附則第9条の2に規定されています。自動的に適用されるわけではないため、対象者は年金事務所で手続きが必要です。社労士試験で問われる要件やポイントを具体例とともに解説します。

44年特例とは?定額部分加算の要件と対象者

44年特例(よんじゅうよねんとくれい)とは、以下に解説する制度です。厚生年金保険法附則第9条の3に「長期加入者の特例」として規定されています。このため、報酬比例部分のみが支給される期間が生じます。社労士試験で問われる要件やポイントを具体例とともに解説します。退職して被保険者資格を喪失した翌月から適用されます。

老齢基金対象期間とは?厚生年金基金の加入期間と年金額への影響

老齢基金対象期間(ろうれいききんたいしょうきかん)とは、厚生年金基金(こうせいねんきんききん)の加入員であった被保険者期間のことを指します。厚生年金基金は、国の老齢厚生年金の一部(代行部分)を国に代わって支給するとともに、企業が独自に上乗せ給付(プラスアルファ部分)を行う制度でした。

標準報酬月額の上限と下限とは?厚年32等級・健保50等級の等級表を解説

標準報酬月額(ひょうじゅんほうしゅうげつがく)とは、厚生年金保険や健康保険の保険料額や、将来受け取る年金額を計算する基礎となる金額のことです。被保険者が事業主から受け取る給料などの報酬の月額を、一定の範囲(等級)で区分したものをいいます。この金額は必ず暗記してください。

報酬比例部分とは?計算式(本則・従前額保障)と平均標準報酬の求め方

報酬比例部分とは、老齢厚生年金の中心となる年金額で、厚生年金保険の被保険者期間中の報酬(給与や賞与)と加入期間に基づいて計算される部分のことです。この報酬比例部分は、老齢厚生年金だけでなく、障害厚生年金や遺族厚生年金の額を計算する際の基礎にもなります。

他の科目で学ぶ