付加年金とは?社労士試験の重要ポイントを徹底解説

付加年金(ふかねんきん)とは、国民年金第1号被保険者任意加入被保険者が、毎月の定額保険料に加えて月額400円の付加保険料を納付することで、将来受け取る老齢基礎年金(ろうれいきそねんきん)に上乗せして受給できる終身年金のことです。

付加年金の定義

国民年金法では、第1号被保険者(保険料の免除を受けている者、国民年金基金の加入員などを除く)は、申し出ることにより、定額保険料のほかに付加保険料を納付できると定められています。 そして、付加保険料の納付済期間を有する者が老齢基礎年金の受給権を取得したときに、老齢基礎年金に上乗せして付加年金が支給されます。

付加年金のポイント

社労士試験で問われる付加年金の重要ポイントをまとめました。

項目内容試験対策上のポイント
加入対象者国民年金第1号被保険者、任意加入被保険者(65歳未満)第2号・第3号被保険者は加入不可。保険料免除者(産前産後免除を除く)、国民年金基金の加入員も加入できません。 農業者年金の被保険者は強制加入となります。
付加保険料月額400円申出のあった月から納付開始となり、さかのぼっての加入はできません。 いつでも将来に向かって辞退の申出が可能です。
年金額200円 × 付加保険料納付月数(年額)支払った保険料は2年で元が取れる計算(400円×12月=4,800円、年金額200円×12月=2,400円)となり、非常に有利な制度です。
支給要件老齢基礎年金の受給権があること老齢基礎年金とセットで支給されます。老齢基礎年金が支給停止になれば、付加年金も支給停止となります。
繰上げ・繰下げ老齢基礎年金と同一の率で減額・増額される老齢基礎年金を繰り上げれば付加年金も減額され、繰り下げれば増額されます。
物価スライドなし(定額)年金額は将来にわたって固定です。インフレに弱いという側面があります。
その他・付加保険料は**追納できない**<br>・納付した付加保険料は全額が社会保険料控除の対象納付期限(翌月末日)から2年以内であれば納め忘れた保険料を納付できますが、これは追納とは区別されます。

【覚え方のコツ】付加(400)払って、年金は半分(200)バック」と覚えておきましょう。支払う保険料(400円)と、年金額計算の基礎(200円)の数字を混同しないように注意が必要です。

付加年金」― 国年の受給要件、正確に言える?

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具体例で理解する付加年金

25歳から60歳になるまでの35年間(420月)、付加保険料を納付した場合を考えてみましょう。

  • 納付する付加保険料の総額 400円 × 420月 = 168,000円

  • 将来受け取る付加年金の年額 200円 × 420月 = 84,000円

このケースでは、65歳から年金の受給を開始すると、わずか2年間(84,000円 × 2年 = 168,000円)で支払った保険料の元が取れる計算になります。 67歳以降は、毎年84,000円(終身)がプラスで支給され続けることになり、長生きするほど有利になります。

試験対策:ひっかけに注意!

社労士試験では、細かい知識を問う「ひっかけ問題」が頻出します。以下のポイントに注意してください。

  1. 国民年金基金との重複加入は不可! これが最も重要なひっかけポイントです。付加年金と国民年金基金は、どちらも第1号被保険者のための上乗せ制度ですが、同時に加入することはできません。 国民年金基金に加入した場合は、その日に付加年金の納付者でなくなる申出をしたものとみなされます。

  2. 保険料の免除期間中の納付 法定免除申請免除など、国民年金保険料の納付が免除・猶予されている期間は、付加保険料を納付することはできません。 ただし、産前産後保険料免除期間中は、保険料が免除されていても付加保険料を納付することが可能です。

  3. 年金額の計算式 年金額の計算式は「200円 × 付加保険料納付月数」です。 問題文で「400円 × 月数」とされていないか、必ず確認しましょう。

  4. 寡婦年金死亡一時金との関係

    • 寡婦年金(かふねんきん): 寡婦年金の額の計算に、付加保険料の納付済期間は含まれません
    • 死亡一時金(しぼういちじきん): 死亡一時金の額の計算には、付加保険料を36月以上納付している場合、一律8,500円が加算されます。 この違いは試験で問われやすいポイントです。

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よくある質問

Q: 付加年金と国民年金基金は両方加入できますか?

A: いいえ、できません。 どちらか一方を選択する必要があります。国民年金基金は付加年金の代行部分を含んでいるため、重複しての加入は認められていません。

Q: 付加保険料を払い忘れた場合、後から納めることはできますか?

A: 加入申出前の期間にさかのぼって納付することはできません。 ただし、加入申出後の期間で納付期限(翌月末日)を過ぎてしまった保険料については、期限から2年以内であれば納付することが可能です。

Q: 将来もらえる付加年金の額は物価によって変動しますか?

A: いいえ、変動しません。付加年金は物価スライド(増額・減額)のない定額の年金です。

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※ この記事は2026年度社労士試験の法令に基づいて作成されています。法改正により内容が変更される場合があります。最新情報はe-Gov法令検索でご確認ください。

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公開日: 2026/2/18 / 更新日: 2026/4/24

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