国民皆保険・国民皆年金とは?社労士試験の重要ポイントを徹底解説

国民皆保険・国民皆年金の定義

国民皆保険(こくみんかいほけん)・国民皆年金(こくみんかいねんきん)とは、日本に住むすべての国民が、何らかの公的な医療保険と年金制度に加入することを義務付ける、日本の社会保障制度の根幹をなす仕組みです。

国民皆保険は、すべての国民が公的医療保険に加入し、病気やケガをした際に少ない自己負担で医療サービスを受けられるようにする制度です。 特定の単一の法律で定められているわけではなく、会社員などが加入する「健康保険」、自営業者などが加入する「国民健康保険」、75歳以上の高齢者などが加入する「後期高齢者医療制度」など、複数の制度によって成り立っています。

国民皆年金は、原則として20歳以上60歳未満のすべての人が公的年金に加入し、高齢になったときや、病気・ケガで障害が残ったとき、あるいは亡くなったときに、本人や家族の生活を支えるための年金を受け取れるようにする制度です。 これは国民年金法に基づいており、全国民共通の「基礎年金」を保障する役割を担っています。

これらの制度は、国民が安心して生活を送るためのセーフティネットとして、非常に重要な役割を果たしています。

国民皆保険・国民皆年金のポイント

社労士試験の「社会保険に関する一般常識」科目では、国民皆保険・国民皆年金の沿革と基本的な仕組みが頻繁に問われます。以下のポイントを正確に押さえましょう。

1. 国民皆保険・国民皆年金の達成年

  • 1961(昭和36)年に、国民健康保険法と国民年金法がそれぞれ全面施行され、国民皆保険・国民皆年金が実現しました。 この年は非常に重要なので必ず覚えましょう。

  • 【覚え方のコツ】

    • 「無意(むい)識のうちに皆保険・皆年金」 と覚えましょう。「む(6)い(1)」で1961年をイメージします。

2. 制度の構造

  • 国民皆保険の構造

    • 被用者保険(ひようしゃほけん): 会社員や公務員などが加入。健康保険、船員保険、各種共済組合など。
    • 国民健康保険(こくみんけんこうほけん): 自営業者、農林漁業者、無職の人などが加入。運営主体は都道府県及び市町村(特別区を含む)。
    • 後期高齢者医療制度(こうきこうれいしゃいりょうせいど): 原則75歳以上のすべての人が加入。
  • 国民皆年金の構造(2階建て構造)

    • 1階部分:国民年金(基礎年金)
      • 20歳以上60歳未満のすべての人が加入する、全国民共通の年金制度です。
      • 被保険者は働き方などによって第1号~第3号の3種類に分かれます。
    • 2階部分:被用者年金
      • 第2号被保険者が加入する、基礎年金に上乗せされる年金です。 代表的なものが厚生年金保険です。
📝

国民皆保険・国民皆年金」― 試験で出たら解ける?

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具体例で理解する国民皆保険・国民皆年金

| 人物像 | 加入する医療保険 | 加入する年金制度 | | :--- | :--- | :--- | | Aさん(30歳・会社員) | 勤務先の健康保険組合(被用者保険) | 国民年金(第2号被保険者)+厚生年金 | | Bさん(40歳・自営業) | 市区町村の国民健康保険 | 国民年金(第1号被保険者) | | Cさん(28歳・Aさんの配偶者で専業主婦) | Aさんの健康保険の被扶養者 | 国民年金(第3号被保険者) | | Dさん(21歳・大学生) | 親の健康保険の被扶養者 or 国民健康保険 | 国民年金(第1号被保険者)※学生納付特例制度あり | | Eさん(78歳・無職) | 後期高齢者医療制度 | 老齢基礎年金老齢厚生年金を受給 |

試験対策:ひっかけに注意!

社労士試験では、基本的な知識を問うだけでなく、細かい例外事項や類似した概念を混同させる「ひっかけ問題」が出題されます。以下の点に注意してください。

  • ひっかけポイント1:加入義務の例外

    • 国民皆保険: 生活保護を受けている人(生活保護の医療扶助の対象となるため)は、国民健康保険などの被保険者とはなりません。
    • 国民皆年金: 日本国内に住所を有しない日本国民は、国民年金の強制加入被保険者とはなりません(任意加入は可能)。
  • ひっかけポイント2:「皆」の意味の誤解

    • 「皆保険」「皆年金」という言葉から、「全国民が“同じ”医療保険や年金制度に加入する」と誤解しないようにしましょう。正しくは「何らかの公的制度に“必ず”加入する」という意味です。加入する制度は、その人の職業や年齢によって異なります。
  • ひっかけポイント3:法律の制定年と皆保険・皆年金達成年

    • 国民健康保険法(新法)の制定は1958(昭和33)年、国民年金法の制定は1959(昭和34)年ですが、実際に「皆保険・皆年金」が達成されたのは、両制度が全国民をカバーする形で全面施行された1961(昭和36)年です。 試験ではこの「達成年」が問われることが多いので、混同しないようにしましょう。

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よくある質問

Q: なぜ国民皆保険・国民皆年金が必要なのですか?

A: 病気、ケガ、高齢、障害、死亡といった、誰にでも起こりうる生活上のリスクに対して、社会全体で支え合う「相互扶助」の精神に基づいています。 これらの制度があることで、個人が過大な経済的負担を負うことなく、必要な医療を受けたり、老後の生活を送ったりすることができ、国民生活の安定が図られています。

Q: 国民皆保険・皆年金が達成される前はどうだったのですか?

A: 1950年代半ばには、国民の約3分の1にあたる約3,000万人が公的医療保険に加入しておらず、医療費が払えずに十分な治療を受けられない人がいるなど、大きな社会問題となっていました。 年金についても、会社員などを除く自営業者や農林漁業者は公的年金の対象外でした。 1961年の国民皆保険・皆年金の達成は、日本の社会保障制度の歴史において画期的な出来事でした。

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※ この記事は2026年度社労士試験の法令に基づいて作成されています。法改正により内容が変更される場合があります。最新情報はe-Gov法令検索でご確認ください。

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公開日: 2026/3/26 / 更新日: 2026/3/26

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