雇用保険率とは?社労士試験の重要ポイントを徹底解説

雇用保険率の定義

雇用保険率(こようほけんりつ)とは、雇用保険事業に要する費用を賄うために、事業主と労働者が負担する保険料を計算するための率のことです。労働保険の保険料の徴収等に関する法律(以下、徴収法)第12条に定められています。

雇用保険率は、大きく分けて以下の2つの率を合計したものです。

  1. 失業等給付及び育児休業給付の率: 労働者が失業した場合の給付や、育児休業を取得した場合の給付の財源となります。この率は、事業主と労働者で半分ずつ負担(労使折半)します。
  2. 雇用保険二事業(にじぎょう)の率: 雇用の安定、失業の予防、労働者の能力開発などを目的とした事業(雇用安定事業能力開発事業)の財源となります。 [2, 3, 5, 7] この率は、全額事業主が負担します。

雇用保険率のポイント

社労士試験で問われる雇用保険率の重要ポイントは以下の通りです。

1. 事業の種類により率が異なる

雇用保険率は、事業の種類によって3つに区分されています。これは、事業ごとの失業リスクなどが異なるためです。

| 事業の種類 | 2026年度(令和8年度)の率(案) | | :--- | :--- | | 一般の事業 | 1.35% [1, 11, 13, 15] | | 農林水産・清酒製造の事業 | (参考:2025年度 1.65%) [10] | | 建設の事業 | (参考:2025年度 1.75%) [10] |

※2026年度(令和8年度)の「農林水産・清酒製造の事業」と「建設の事業」の料率は、今後の正式な発表をご確認ください。

2. 労使の負担割合

雇用保険料は、労働者と事業主の双方が負担しますが、その内訳が重要です。

  • 労働者負担: 失業等給付・育児休業給付の率 × 1/2
  • 事業主負担: (失業等給付・育児休業給付の率 × 1/2) + 雇用保険二事業の率

ポイントは、事業主は雇用保険二事業の率を全額負担するという点です。このため、常に事業主の負担率の方が高くなります。

【2026年度(令和8年度)一般の事業の負担率(案)】 [1, 6, 9]

  • 労働者負担率: 0.5%
  • 事業主負担率: 0.85%

3. 雇用保険率は毎年度改定される可能性がある

雇用保険率は、毎年度の雇用情勢や雇用保険財政の状況を考慮して見直されます。厚生労働大臣は、労働政策審議会の意見を聴いて、一定の範囲内で率を変更することができます(弾力条項)。 [8, 9] 2026年度も、財政状況を考慮して率が引き下げられる方針が示されています。 [1, 9, 11]

📝

雇用保険率」― 徴収法の計算問題、解ける?

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具体例で理解する雇用保険率

【設例】 一般の事業の会社に勤務するAさん(月収30万円)の2026年4月分の給与から天引きされる雇用保険料はいくらでしょうか?(2026年度の率(案)を用いて計算)

  • 賃金総額: 300,000円
  • 労働者負担率: 0.5% (5/1000) [1, 6]

計算式 300,000円 × 0.5% = 1,500円

この場合、Aさんの給与からは1,500円が雇用保険料として控除されます。

一方、会社(事業主)の負担額も計算してみましょう。

  • 事業主負担率: 0.85% (8.5/1000) [1, 6]

計算式 300,000円 × 0.85% = 2,550円

会社は、Aさんの雇用保険料として2,550円を負担します。労働者負担分と合わせ、合計4,050円を国に納付することになります。

試験対策:ひっかけに注意!

  • 労災保険率との混同 労災保険料は、全額事業主負担です。雇用保険料は労使双方で負担する、という基本的な違いをしっかり押さえましょう。

  • 事業の種類による率の適用間違い 問題文でどの事業の種類(一般、農林水産、建設)について問われているかを必ず確認しましょう。特に建設の事業は率が高い傾向にあります。

  • 負担割合の内訳 「雇用保険二事業の率は全額事業主負担」という点を忘れないようにしましょう。「雇用保険料は労使折半」と単純に覚えてしまうと、事業主負担額の計算を間違えます。

  • 高年齢労働者の保険料免除 かつては64歳以上の高年齢労働者は雇用保険料が免除されていましたが、この措置は平成31年度(2020年3月31日)で終了しています。現在では、年齢にかかわらず雇用保険の被保険者であれば保険料の負担が必要です。この法改正点は狙われやすいポイントです。

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よくある質問

Q: 雇用保険率は毎年変わるのですか?

A: 必ず毎年変わるわけではありませんが、雇用保険の財政状況などに応じて毎年度見直される可能性があります。 [8] 近年では財政状況に応じて率の改定が頻繁に行われています。2026年度についても、前年度から0.1%引き下げられる見込みです。 [9, 11, 13]

Q: パートやアルバイトでも雇用保険料はかかりますか?

A: はい、雇用形態にかかわらず、「1週間の所定労働時間が20時間以上」かつ「31日以上の雇用見込みがある」という2つの要件を満たす場合は、雇用保険の被保険者となり、保険料の負担が発生します。

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※ この記事は2026年度社労士試験の法令に基づいて作成されています。法改正により内容が変更される場合があります。最新情報はe-Gov法令検索でご確認ください。

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雇用保険率は毎年変わるのですか?

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公開日: 2026/2/21 / 更新日: 2026/3/26

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