高年齢求職者給付金とは?社労士試験の重要ポイントを徹底解説
高年齢求職者給付金の定義
高年齢求職者給付金とは、雇用保険の高年齢被保険者(こうねんれいひほけんしゃ)が失業した場合に、再就職を支援するために支給される一時金のことです。 根拠条文は雇用保険法第37条の2から第37条の4に定められています。
65歳未満の被保険者が失業した場合に支給される「基本手当」が分割で支給されるのに対し、高年齢求職者給付金は一時金として一括で支給される点が最大の特徴です。
高年齢求職者給付金のポイント
社労士試験で問われる高年齢求職者給付金の重要ポイントを整理しましょう。
支給要件
高年齢求職者給付金は、以下の要件をすべて満たした場合に支給されます。
- 65歳以上の高年齢被保険者であること。
- 離職の日以前1年間に、被保険者期間が通算して6か月以上あること。
- 被保険者期間は、賃金支払基礎日数が11日以上ある月を1か月として計算します。 11日以上の月が6か月に満たない場合は、賃金支払の基礎となった労働時間数が80時間以上の月を1か月として計算します。
- ハローワークで求職の申込みを行い、**失業の認定**を受けていること。
- 「失業の状態」とは、就職する積極的な意思といつでも就職できる能力があるにもかかわらず、職業に就くことができない状態を指します。
支給額と支給日数
支給額は、基本手当の日額に相当する額 × 給付日数で計算されます。
- 基本手当の日額:原則として、離職直前6か月の賃金総額を180で割った「賃金日額」に、年齢や賃金額に応じた給付率(50%~80%)を乗じて算出されます。
- 給付日数:被保険者であった期間に応じて、以下の2パターンのみです。
- 被保険者期間が1年未満の場合:30日分
- 被保険者期間が1年以上の場合:50日分
【覚え方のコツ】 「高齢者(高年齢)は、一時金でサクッと(30 or 50日)」と覚えましょう。基本手当のように複雑な日数計算がない、シンプルな体系であると記憶するのがポイントです。
具体例で理解する高年齢求職者給付金
【ケーススタディ】
- Aさん: 68歳。勤めていた会社を定年退職。
- 雇用保険の被保険者期間: 15年
- 離職前6か月の賃金総額: 180万円
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賃金日額の計算 180万円 ÷ 180日 = 10,000円
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基本手当日額の計算 賃金日額に応じた給付率を適用して計算します(計算式は複雑なため、試験では問題文で与えられることが多いです)。仮に基本手当日額が5,000円になったとします。
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給付日数の決定 被保険者期間が15年(1年以上)なので、給付日数は50日となります。
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高年齢求職者給付金の支給額 5,000円(基本手当日額) × 50日(給付日数) = 250,000円
この250,000円が、失業の認定を受けた後に一時金として一括でAさんに支給されます。
試験対策:ひっかけに注意!
高年齢求職者給付金は、他の給付金との違いを問う「ひっかけ問題」が出題されやすい分野です。以下の点を正確に区別して覚えましょう。
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基本手当との混同
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年金との関係
- 65歳未満の基本手当は、老齢厚生年金と同時に受け取ることはできず、年金が支給停止されます。
- 一方、高年齢求職者給付金は、老齢厚生年金と同時に全額受け取ることが可能です。 これは非常に重要なポイントです。
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受給期間
- 給付金を受け取る権利がある期間(受給期間)は、原則として離職の日の翌日から1年間です。 この期間内に失業の認定を受けないと、権利が消滅してしまいます。基本手当にあるような受給期間の延長制度はありません。
よくある質問
Q: 自己都合で退職した場合でも、高年齢求職者給付金はもらえますか?
A: はい、自己都合退職でも支給対象となります。 ただし、ハローワークに求職の申込みをした後、7日間の待期期間に加えて、原則として1か月の給付制限期間が適用されます。
Q: 高年齢求職者給付金を受け取った後、すぐにアルバイトを始めても問題ありませんか?
A: 問題ありません。高年齢求職者給付金は一時金として支給が完了するため、その後の収入によって給付額が減額されたり、返還を求められたりすることはありません。 ただし、失業の認定を受ける日までにアルバイト等をした場合は、申告が必要です。
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※ この記事は2026年度社労士試験の法令に基づいて作成されています。法改正により内容が変更される場合があります。最新情報はe-Gov法令検索でご確認ください。
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